八雲町は2023年度、熊石総合センターの大規模改修を計画している。建設から40年以上が経過し、外壁などが老朽化。災害時の避難所としての役割も担っているため、早急な対応を図る。23年5月ごろの一般競争入札を予定している。
熊石館平町111の同センターはRC造、3階、延べ1320m²の規模で1980年に完成した。3つの会議室や約500m²のイベントホールなどを備え、集会所や葬儀場などとして利用されている。また、行政相談室を設けていて、常駐している職員が町民の相談や各種事務書類を受け付けている。
海岸から東へ約10mの場所に立ち、常に潮風と強風にさらされているため塩害が発生。外壁の塗装剥がれのほか、窓が開かないなどの支障が出ている。
町内の人口推移や予算などと照らし合わせ、40年ごろまでの長期利用を視野に改修する。外壁補修や建具交換のほか、重油の地下タンクを廃止して地上タンク式のFFストーブを導入。LED照明化や一部の部屋へのエアコン設置、行政相談室の廃止と同スペースの解体などを検討している。
海岸沿いの国道229号に面する1階メインエントランスではなく、山側に面する2階の裏口を利用する町民が多く、「2階に新たな入り口や裏口に駐車場を設置してほしい」という要望が寄せられている。このため、導入の可否を検討している。
実施設計は建築設計工房ロゴスで22年12月までを業務期間に進めている。23年6月の定例町議会で承認を得て着工。同12月末までの完了を目標とする。
施工中は同施設の利用は不可。工事費に1億2000万円を試算している。