フィッシャーマンズワーフMOOにオープン
「Sunset Office」
釧路フィッシャーマンズワーフMOOのコワーキングスペースが17日、オープンした。地域に詳しい人が利用者に食や観光といった魅力を紹介する。ワーケーションに取り組む企業の受け入れなど、関係人口の拡大に期待が寄せられる。

新たな交流拠点が誕生した
釧路市がテレワーク推進交付金を活用して5階の154m²を改修。Wi―Fiを完備し、個室と共用合わせて52席を用意した。窓から釧路川や幣舞橋を眺めながら開放的な気分を味わえる。躯体はタカオ工業、電気は新橋機電で進めた。
管理はパーソルワークスデザイン(本社・東京)が担う。同社は、2020年度に宮崎県日向市で企業向けのワーケーション事業をスタート。現地をよく知る人にコンシェルジュとして協力してもらい、利用者に食や観光など地域の魅力を紹介するのが特長だ。釧路市は全国2例目で、シンボルである夕日をイメージできるよう「Sunset Office」としてPRする。
同社人事ソリューション本部の上野翔平さんは「施設を改修しただけではワーケーションは不十分。利用者の誘致、自治体のPR、コンシェルジュとの連携が大切」と力を込める。現時点では、同社が呼び掛けた首都圏を中心としたITやデザインなどの企業が主な利用者となる。
オープンに合わせて開かれたセミナーで基調講演をした日本ワーケーション協会の箕浦龍一特別顧問は、ワーケーションを異文化との接触による化学反応と説明。「個人で仕事をするのがビジネスリテラシーの標準となっている。受け入れる自治体も、完璧な環境が必要と考える必要はない」と強調した。