札幌市都市局は11月2日にもモエレ沼公園硬式野球場スタンド新築ほかを一般競争公告する。既存スタンドを解体し、硬式野球に対応した新スタンドを建築する。対象は市内の建築Aの単体か、2―3社の特定共同体。金額区分は5億円以上とする。電気、機械を含めた総事業費は35億円に上る見通しで、2025年春の供用を目指す。
既存スタンドは座席数250で1999年に竣工。フェンスの高さなどが理由で、硬式野球の試合や練習には利用できない。
市内の一般向け硬式野球場は市管理の円山と麻生、民間の札幌スタジアムの3カ所。やむなく市外施設を使う場合もあるとして、野球チームや競技団体から拡充を望む声が上がっている。
新スタンドはRC造、3階、延べ約6800m²の規模。高校野球の地方大会など硬式野球の公式戦ができるようになる。座席数は約4000と大幅に増える。
円山と麻生に無いナイター設備も置くため、高さ25mの照明塔を6基新設。今回の工事で構造を整備し、配線などは別途発注する。電光掲示板や屋内ブルペンも新設する。
22年度当初予算で債務負担行為を設定。2定補正予算で限度額を28億9800万円、期間を24年度までに見直した。
開札は11月22日ごろを予定。契約締結と着工は12月上旬の想定だが、積雪期に入るため実際のスタートは23年2、3月となる。履行期間は24年9月30日まで。
本体工のほか、今後発注するナイター照明や電光掲示板の電気設備、造園などを含めると総事業費は35億円に上る見込みだ。
新グラウンドの整備は建設局が別途発注する。本塁からの距離を中堅で122m、両翼で100mに広げる。外野に天然芝、内野に黒土を敷く。
市は新スタンドの完成後、麻布球場と円山球場を1―2年かけて順次大規模改修する方針だ。