駅前を歩行者空間に直結 真駒内まちづくり計画素案

2022年11月01日 18時52分

 札幌市まちづくり政策局は1日、真駒内駅前地区まちづくり計画の素案として、駅前を歩行者空間などにして駅と街区を直結させる方針を示した。平岸通を迂回させて人の動線を確保し、人と公共交通が主体のまちづくりを目指す。交差点改良や信号機設置などで自動車交通の円滑性も確保する。事業期間は計画策定から約15年を想定する。

 平岸通が通る駅前空間に広場2カ所の設置を提案。交流広場は人の交流を促し、イベント開催などに活する。交通広場はバスやタクシーの乗降場とする。バス待合所は駅や民間施設と接続する屋内施設として整備する考えだ。   移転を計画する真駒内中の敷地をA1・A2街区とし、商業や医療福祉など都市機能を集積。B1街区に南区役所や南区民センターを移転複合化して建て替えるなど行政機能を集める。

 B2・C街区では、教育機能やA街区を補完する商業、住宅機能を誘導する。

 駅から広場や施設への地上動線を確保するほか、緑樹帯道路や桜山散策路との動線も強化して回遊性を高める。特に駅前通りを「にぎわいの軸」として行き来を促す。A―B1街区間は空中歩廊などを含めた動線整備を検討する。

 南区の高齢化傾向を踏まえ、バスなどの公共交通で駅を訪れて都市機能を利用できる地域を目指す。民間投資を誘引し、老朽建築物の更新など土地利用転換につなげる構想だ。

 交差点では右左折レーンの設置や隅切りを実施。信号機を新設するほか、A―B1街区間の道路を広げて自動車交通の円滑化を図る。迂回化で乱横断の危険解消が期待される。渋滞発生の懸念も指摘されるが、交通量の減少傾向や交通解析の結果などから可能性は低いと判断した。

 7日の地域協議会やパブリックコメントを経て早期に計画をまとめる考え。その後、景観まちづくり指針の策定へ検討を始めると同時に、A街区の事業者募集条件やB1街区の導入機能を詰める。

 A街区は策定から5年以降、B1街区は5―10年をめどに着工を目指す。B2・C街区の着工は区役所など移転後の10―15年以内を目標とする。

 1日の第6回検討委員会で素案を示した。委員らからは賛同の声が寄せられ、駅前街区でのマンション新築に期待する意見も出た。


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