大通東1と北5西5交換費用も
札幌市は29日開会予定の第4回定例市議会に提出する一般会計補正予算案に、札幌創世1・1・1区(そうせいさんく)の2街区に関連する予算を計上した。中央区大通西1丁目にあるNHK札幌放送会館跡地取得に向けた予算を措置し、年内の土地交換を目指す。一帯は市役所本庁舎の移転候補地となっている。竹中工務店が所有する大通東1丁目の土地と北5条西5丁目の市有地との交換に向け、土地開発基金地からの買い戻し費用も措置。2街区の再開発実現が一歩近づく。

年内の土地交換を目指す大通西1丁目のNHK札幌放送会館跡地
北1条西9丁目の新NHK放送会館の敷地は市有地で、旧施設の土地(4019m²)と交換する条件で市がNHKに貸している。補正予算案では土地交換に向け、NHKに支払う差額費用として8億7000万円を計上。街区全体の敷地面積はカナモトホールを含め1万1666m²に上る。
市まちづくり政策局は年度内に跡地利活用に向けた方向性を整理する方針で、創成川を挟み再開発計画がある大通東1丁目街区の動向を含め検討中だ。
竹中工務店と協議を進めている北5条西5丁目街区の市有地と、同社が所有する大通東1丁目街区の旧北海道四季劇場敷地の交換に関連し、予算案に北5条西5丁目4ほかにある3401m²の敷地のうち、一部に当たる土地基金地の買い戻し費用79億2400万円を計上。協議完了後の土地交換対応に備える。
土地交換が実現すれば、大通東1丁目街区の再開発に地権者として市が入ることになる。北海道電力本店や中央バス札幌ターミナルなどを含む創世1・1・1区の一角を担う街区の開発推進に期待が高まる。