道内初、自動運転バスの定常運行開始 上士幌町

2022年12月05日 08時00分

交通弱者解消などへ希望の光

バスが自動で出発した

 上士幌町は1日から、道内初となる自動運転バスの定常運行を開始した。実施期間は2023年2月27日までで、自動運転車導入企画のBOLDLY(本社・東京)などが協力。高齢化などでバス運転手が不足する中、自動運転技術で地域公共交通の維持を図る。23年度に運行主任者の運転免許が不要となる自動運転レベル4の実用化を目指す。

 町は交通弱者解消や観光客の移動手段を確保するため、自動運転バス導入の実証実験を17年から4回実施してきた。11月30日に町山村開発センターで導入セレモニーを開き、NAVYA社製の自動運転バス「ARMA(アルマ)」1台を披露。車両は町の特色やゼロカーボンを表現するカラフルなデザインを採用した。

 定員は8人(乗務員除く)、最大時速20kmで運行する。バス停は道の駅かみしほろや病院など12カ所に設け、1周3.5kmとした。12月は木曜と土曜、1、2月は月曜と木曜、土曜、日曜に運行する。運行日以外はルート拡大に向けたマッピング作業を進める。

 BOLDLYの佐治友基CEOは、20年に道の駅かみしほろがオープンするなど町内の行き先が増えていると指摘。「運行ノウハウを実用化に生かしたい」と意気込んだ。

 自動運転バス公式LINEを開設し、運行情報などを定期的に配信。メニューから路線ダイヤと運行状況を確認でき、利用者の声を集められる。

 竹中貢上士幌町長は「吹雪など北海道の厳しい環境で安全に運行できれば、全国に通用する技術が確立できるはず」と期待を寄せた。


関連キーワード: 十勝 地域交通

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 東宏
  • 川崎建設
  • オノデラ

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (2,974)
おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,371)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,313)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,260)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (891)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。