湧別町庁舎等検討委員会(岩佐雅弘委員長)は庁舎等集約化について、中湧別地区を候補地とし、庁舎を新築するとの方向性を固めた。月内にも会合を開いて答申案について協議し、町に答申するスケジュールを描く。答申案には付帯意見として、上湧別庁舎改修も盛り込まれる見通しだ。
湧別町は2009年の合併後、効果的な財政運営を図るため、16年から上湧別庁舎と湧別庁舎の分庁方式を採用している。集約化を図り本庁方式に一本化するため、町は検討委員会を立ち上げ、これまで6回にわたり議論を重ねてきた。
庁舎新築の場合は庁舎部分が延べ4500m²、保健福祉センター部分が延べ720m²の計5220m²の規模を見込む。概算費用は38億1000万円。町民の利便性向上や防災機能を備えた施設整備が可能となる一方、建設用地、駐車場用地の確保が課題となる。
また、上湧別屯田市街地の上湧別庁舎(SRC造、3階、延べ2815m²)を活用する場合は、既存庁舎や併設する上湧別コミュニティセンターの改修に加え、庁舎・保健福祉センター機能を備えるための増築が必要となる。費用は27億4900万円を試算する。
町は、これら新築や改修の財源に合併推進債の活用を想定。合併推進債は24年度までに実施設計を完了させることが条件となる。