農業生産法人に温泉供給
伊達市は2023年度、館山下町に新設する熱エネルギー供給施設の実施設計を予定している。同地区への誘致を目指す農業生産法人に、温泉を供給するための蓄熱槽や配管を整備する。施設規模は22年度末までを業務期間とする概略設計で固めるが、温泉水の加温に木質ペレットなどの再生可能エネルギー導入を検討する。24年度の施工、25年度の供用開始が目標だ。
来週の開始を予定する館山下町69の1での温泉井掘削に合わせ、6日に概略設計となる熱エネルギー供給施設検討業務を入札。八千代エンジニヤリングが1回目、税抜き1280万円で落札した。
掘削工事は10月25日に入札し、アーストラストエンジニアリング(本社・札幌)が1回目、税抜き1億3600万円で落札。道道南黄金長和線に面する掘削場所にはやぐらが組まれ、準備が進んでいる。
掘削により年度内に温泉の温度や湧出量が判明することから、市は温泉熱利用に必要な蓄熱槽、配管、補助的に加温するための施設を新設する計画だ。温泉水の加温には木質ペレットやヒートポンプなどの活用を想定している。
事業では温泉熱を利用して通年栽培が可能な環境を整え、誘致を予定する法人の農業団地整備などにつなげる。10月に掘削場所となる民有地5649m²を取得した。