赤ちゃんゾウ誕生に向け準備
早ければ2023年3月下旬の出産を控えている札幌市円山動物園のアジアゾウ「パール」。新たな命の誕生に向け、動物園は安全面に配慮した支柱の設置などゾウ舎を改修する。年明けに一般競争公告し、2月後半から3月末にかけての施工を計画する。
ゾウ舎はRC一部S造、地下1地上2階、延べ3406m²の規模で、屋外放飼場は約3000m²の広さ。19年3月にオープンした。
赤ちゃんゾウが安心して暮らせるよう、主に3つの工事を進める。各施設内にある柵の隙間を通れないようにチェーンを設置。内外のプールへの転落防止のため、プール前に支柱を設ける。大人のゾウは出入りできる高さとする。
このほか、ひづめのケアや採血に慣れるための様子が見られるトレーニングエリアに、子ゾウ用のスペースを確保。体重約1.5tまで耐えられる造りとする。
パールが主に暮らしている屋内放飼場から順次着工。4定補正で工事費4468万円を確保した。
21年3月からオスの「シーシュ」と同居を開始。10月に妊娠を確認した。エコーの様子やホルモン検査から、胎仔は順調に育っているという。23年の3月から夏ごろに生まれる見通しだ。