延べ1500m²、事業費16億円 移転候補は旧滝上中敷地
紋別地区消防組合消防署滝上支署は、老朽化が進む同支署庁舎の移転建て替えに2024年度にも着工する計画だ。新庁舎は2階一部3階、延べ1500m²程度の規模を想定。事業費は16億4000万円を試算し、財源には国の緊急防災・減災事業債などの活用を検討している。23年度に基本計画策定、実施設計を完了させ、24年度から2カ年で施工、25年度の完成を目指す。
滝上町旭町にある現庁舎は、RC造、2階、延べ622m²の規模で、1978年に建設。築後40年以上が経過し、暖房といった庁舎内設備の老朽化が進んでいる。
加えて、現耐震基準以前の建物であるため、地震災害による防災拠点としての役割が果たせないこと、消防車両の大型化、資機材の増加などによる消防需要の変化に対応できていないことなどから、旧滝上中の敷地を候補地として建て替える考えだ。
同組合がまとめた基本構想によると、消防活動が継続できる災害に強い消防施設を基本方針として掲げる。敷地内には庁舎と一体となる訓練棟を設け、実践的な消火訓練や救助訓練ができるようにする。防災対策拠点施設として機能を果たすため、構造体はⅠ類、建築非構造部材はA類、建築設備は甲類に相当する性能を持たせる。
また、緊急時の出動動線や消防活動後の衛生面に配慮した区画、動線とするほか、執務スペースと待機スペースの完全分離、バリアフリー構造を取り入れる。
事業費については、新庁舎建設費に13億円、外構に2億4000万円など総額16億4000万円を試算するが、環境に配慮した経済性の高い庁舎を目指し、無駄を省いて建設費用の抑制に努める。