乗り換え跨線橋改築など盛り込む 登別駅周辺バリアフリー構想

2023年01月27日 16時56分

 登別市は、2032年度までを計画期間とする登別駅周辺地区バリアフリー基本構想の素案をまとめた。JR登別駅を中心に重点整備地区50haを設定し、段階的に整備する。短期目標として、JR北海道が事業主体となる駅エレベーター2基新設と乗り換え跨線橋改築、市の石山通改良などを盛り込んだ。3月にも成案化する。

 登別観光の玄関口として多くの市民や観光客の往来がある登別駅周辺地区は金融機関や学校、病院、スーパーなどが立地し、コンパクトなまちとして機能している。人口減、少子高齢化が進む中、重点的にバリアフリー化を進める。

 地区内で特に優先的に整備する重点整備地区は、旅客施設である登別駅を中心に半径800mの範囲を設定。国道36号と道道登別停線、道道洞爺湖登別線が交差する登別東町4丁目の交差点などを含む。登別駅と各生活関連施設を結ぶ安全な歩行者動線経路を確立する。

 短期の公共交通特定事業として、登別駅でのエレベーター2基新設と乗り換え跨線橋改築を盛り込んだ。特急停車駅である登別駅は多くの観光客が利用する一方、エレベーターや車椅子対応トイレが未設置。JR北海道が駅舎の増築を計画していて、この中で取り組む見通しだ。

 短期ではこのほか、市が主体となる道路特定事業の石山通改良と、都市公園特定事業の旭公園あずまや周辺段差解消を挙げた。石山通は23年度に山側への歩道新設などを計画する。

 長期の建築物特定事業には登別中を盛り込んだ。今後の大規模改修時に出入り口の段差解消とスロープ設置を検討する。

 各特定事業は次の通り。(カッコ内は事業主体)

 ◆短期

 ◇公共交通特定事業▽JR登別駅(JR北海道)エレベーター2基新設、乗り換え跨線橋改築

 ◇道路特定事業▽石山通(市)観光交流センター前―登別停線、バリアフリー整備

 ◇都市公園特定事業▽旭公園(市)あずまや周辺段差解消

 ◆長期

 ◇道路特定事業▽36号(国)登別マリンパークニクス前―市道登別5号線、歩道点字ブロック設置換えほか▽洞爺湖登別線(道)市道東町45号線―国道36号、補修に合わせたバリアフリー整備検討▽登別停線(道)道路の移動等円滑化に関するガイドラインに基づく整備検討▽東町45号線(市)道道洞爺湖登別線―JCHO登別病院前、歩道点字ブロック設置検討、段差解消▽東町36号線(市)歩道点字ブロック補修、段差解消検討

 ▽石山通(市)登別市観光交流センター前―市道登別5号線、歩道点字ブロック設置、補修、段差解消、勾配緩和検討▽登別富浦路線(市)国道36号―市道石山通、歩道点字ブロック設置、補修、段差解消、勾配緩和検討▽登別5号線(市)国道36号―旭公園前、次期改良時にバリアフリー整備検討▽東町7号線(市)のぼりべつ東町ふれあいホーム前―市道登別5号線、次期改良時にバリアフリー整備検討

 ◇都市公園特定事業▽登別ビーチパーク(市)園路改良▽旭公園(市)公衆トイレ園路整備検討

 ◇建築物特定事業▽登別中(市)大規模改修時に出入り口段差解消とスロープ設置の検討


関連キーワード: JR北海道 交通 胆振 道路

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

  • 東宏
  • 古垣建設
  • 日本仮設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,496)
藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (1,455)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,394)
交通体系整備を考える会、札幌外周高速道を構想
2023年06月20日 (1,278)
ヒトデ由来成分でカラス対策 建設業界に鳥類忌避塗料...
2019年06月28日 (1,222)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。