普通建設事業費140億円 永山西小の建て替えに着工
旭川市は30日、2023年度予算案を各部局に内示した。燃料高騰など経常経費の上昇により、一般会計は前年度当初比2.1%増の1690億円台で調整。普通建設事業費は140億円で、新総合庁舎の概成により34億円の減少となる。永山西小現地建て替えに新規着工するほか、市民文化会館の基本構想策定に着手する。
特別会計を含む総額は2.5%増の2930億円を見込む。企業会計は、水道事業が4.8%増の130億円、下水道事業が4.5%増の142億円程度。光熱費の上昇などによって軒並み予算が膨らんでいる。
一般会計のうち土木費は147億円、0.9%減をみている。花咲スポーツ公園の陸上競技場トラック改修の完了、旭川空港整備費の減少が主な要因。道路や橋梁、河川整備は前年度並みを確保できるもようだ。
橋梁長寿命化など道路橋梁整備費は16億2800万円、生活道路や通学路の改良を中心とする道路側溝整備費は28億円程度を見込む。このうち橋梁長寿命化で花咲大橋や平成大橋の耐震補強、神居大橋の老朽化対策を実施。継続の忠和6条通拡幅は河川のボックスカルバート化を進める。
除雪費は35億2000万円を見込んでいて、排雪倍増で増加した22年度当初をさらに上回る規模だ。年2回の排雪を継続するほか、貸与用の除雪グレーダー購入、除雪車両への映像鮮明化装置導入、ETC2.0によるダンプトラック運行支援など新たな試行もする。
老朽化が進む花咲スポーツ公園は再整備基本計画の策定、陸上競技場放送室の実施設計などに取り組む。東光スポーツ公園ではウッドチップコースの整備をする。
建築は、新規で着工する永山西小の校舎・屋体の現地建て替えに補正予算繰り越しを合わせた執行ベースで3億7000万円を充てる。2年目に入る豊岡小現地建て替えは執行ベースで14億円の工事費を確保する構え。31日に一般競争入札するリサイクルセンターの移転建て替えは、3カ年の工期のうち初年度分として2億7000万円を投じる。
市営住宅豊岡団地建て替えは、継続の2号棟B工区や3号棟実施設計などに13億円を充てる。新総合庁舎の建て替えは夏ごろ完了予定で、備品購入、移転費用などを含めて34億円を確保する。
老朽化や耐震性不足の問題から建て替えの方針を決めた市民文化会館では基本構想を策定し、建設位置や機能、ホールの規模を固める。今津寛介市長が公約に掲げた道の駅の新設については、アンケートを実施してニーズと設置可能性を探る。
建設関連の新たな制度として、地域材活用住宅の建設補助を創設し、地元で産出した木材を利用した断熱性の高い住宅建設を促す。従来取り組んでいる除雪オペレーターの大型免許取得補助に加え、車両系建設機械運転技能講習の補助をして、オペレーター不足の解消につなげる。