17施設を大規模改修 北見市社会教育施設長寿命化計画案

2023年02月09日 16時45分

自然休養村センターなど

 北見市は、社会教育施設長寿命化計画案をまとめた。ライフサイクルコストの縮減、財政負担の平準化を図るため、改築といった事後保全から予防保全による長寿命化改修に取り組む。築年数や整備の優先順位に応じ、おおむね20年以内に大規模改修をするのは、北見自然休養村センターや常呂町スポーツセンターなど計17施設。長寿命化改修は北網圏北見文化センターなど計32施設を見込む。残りの14施設はおおむね40年以内の長寿命化改修を予定する。

屋根や外壁などの劣化が進む北見自然休養村センター

 図書館や集会施設、体育施設など計63施設を対象とする。市の社会教育施設は築30年以上の建物が半数以上を占め、老朽化が進行している。屋根や屋上、外壁などの劣化部分解消や設備配管の老朽化対策を推進し安心して学べる施設環境を確保する。

 長寿命化を実現し維持更新コストを縮減するために、RC造、S造の目標耐用年数を80年に設定。63施設のうち、築後41年以上の建物は17施設で、築後60年をめどに20年間供用を伸ばすため、必要最小限の改修をする。

 築後21年以上40年以下の建物は32施設あり、築後40年をめどに供用年数80年を想定した長寿命化改修を進める。築後20年以下の建物は14施設で、今後80年間供用するために必要な改修を20年おきに実施する。

 また、施設ごとに屋根・屋上、外壁、内部仕上げ、電気設備、機械設備の劣化状況をおおむね良好のA、部分的劣化のB、広範囲に劣化のC、早急に対応が必要なDの4段階で評価した。

 建設年次が新しい北見カーリングホール(RC造、平屋、延べ1749m²)や東陵公園陸上競技場(S造、2階、延べ311m²)は全てA評価だった一方、1984年に建設した北網圏北見文化センター(RC造、4階、延べ6211m²)は屋根・屋上と外壁がD評価、75年建設の北見自然休養村センター(RC・S造、平屋一部2階、延べ1839m²)は、機械設備を除きC評価となった。

 長寿命化に当たっては屋上防水について、長寿命で耐久性に優れた材料や工法を選定。屋根は劣化状況に応じて更新か塗装改修をする。外壁は中性化抑制対策を講じるほか、電気設備は省エネ効果の高い機器を選定する。

 市は施設機能や市民ニーズの変化に応じ、人口減少や利用状況、地域の実情を踏まえて、計画を適宜見直す考えだ。年度内の策定を目指す。

 おおむね20年以内に大規模改修を予定する施設は次の通り。

 ◇図書館・資料館▽端野図書館▽常呂図書館▽ピアソン記念館▽常呂町郷土資料館▽東京大学常呂資料陳列館

 ◇集会施設▽常呂町公民館▽留辺蘂町公民館

 ◇体育施設・レクリエーション施設▽北地区市民トレーニングセンター▽南地区市民トレーニングセンター▽端野町農業者レクリエーションセンター▽常呂町スポーツセンター▽留辺蘂町体育館▽留辺蘂町弓道館▽北見自然休養村センター

 ◇その他施設▽開成ふるさと工芸館▽端野陶芸工房▽緋牛内陶芸工房


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