札幌市交通局、地下鉄9駅に震度計

2023年02月21日 19時02分

システム刷新し点検時間短縮、地震後早期再開へ

 札幌市交通局は2023年度、市営地下鉄全線で新たな震度計システムネットワークを導入する。震度計を新たに9カ所で設置し、現行の2カ所から大幅に拡充。地震発生後の安全点検にかかる時間を短縮し、早期の運転再開を目指す。

 南北線、東西線、東豊線で各3駅に震度計を新設。観測データを運転指令所で表示するシステムも設け、情報を集約する。設置するのは南北線の北34条駅や中島公園駅、東西線の発寒南駅や西18丁目駅、東豊線の新道東駅や豊平公園駅など。事業費に約6000万円を見込む。

 路線網を5ブロックに分け、各ブロック1―3カ所に震度計を置く。発災時の震度が基準を下回るブロックでは、安全点検不要として通常運転に復帰するなど、ブロックごとの判断で運転の早期再開につなげる。大通駅と指令所にある現行の震度計は撤去する。

 システム刷新の背景にあるのは19年2月の地震に伴う全線停止の経験だ。北海道胆振東部地震に関連するとみられる地震が21日午後9時22分に発生し、市内では最大震度5弱を観測。規定にのっとり地下鉄全線が運行を中止した。

 交通局は発災直後から施設の安全点検を進めたが、全線が再開したのは翌22日の午前5時過ぎ。帰宅困難者も発生するなど「お客さまには大変なご不便をかけた」と担当者は振り返る。

 交通局はネットワーク構築工事を3月17日に一般競争公告する見通しだ。対象は通信の市内業者単体で、関連業務の実績を求める。4月5日の開札と同中旬の着工を予定し、履行期間は24年3月22日までとする。


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