3月下旬にも業務3件を指名
釧路町は、セチリ太地区に新築する津波避難タワーの実施設計、測量、ボーリング調査の業務3件を、3月下旬にも指名する見通しだ。4月上旬に入札し着手する方向。タワーは地区内の公園に4棟を新築する計画で、総事業費は20億円台後半に上る見込み。早ければ23年度内に1、2棟の着工へ持ち込む考えだ。
避難施設が遠い空白地域がある同地区の対策を推進する。分散して避難するために4棟を新築する方針を固めた。建設地は新開3丁目36の1のいづみ公園、北見団地1丁目21の春日公園、同4丁目63の中園公園、同7丁目10の緑公園とする。
周辺の居住状況から規模を算定した。いづみ公園では最大600人が避難できる施設を予定。ほか3棟は350―400人の規模を想定する。
セチリ太地区のうち、北見団地、新開地区などは半径500m以内に避難施設がない避難困難地域。日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震、津波発生時に、住民約1700人が避難可能な施設整備が必要となる。
道の津波浸水想定では、同地区の釧路川に近い地域は約5m、市街地は約3mに上るため、タワーは約1mを上乗せした高さを確保する。当初は3棟の新築を想定していたが、避難する人数を分散させて、円滑な避難行動につなげるため4棟を設置することにした。
23年度は4棟の実施設計、測量、ボーリング調査に取り組む。年度内で1、2棟の着工に持ち込む考え。早々に整備する必要があるため、スピード感を持って事業を推進する姿勢だ。