普通建設事業330億円 渡島・檜山管内18市町23年度予算案

2023年03月03日 17時00分

福島町が温泉施設改築 松前町は町住建替を計画

 渡島・檜山管内18市町の2023年度予算案が出そろった。一般会計に占める普通建設事業費は前年度当初比(七飯町、江差町、上ノ国町は肉付け補正後比)17.9%増の330億9349万1000円。町住建て替えを計画する松前町、温泉施設改築に着工する福島町で大きく伸びた。

 首長選を控える函館市、厚沢部町、乙部町、今金町は骨格編成。特別・企業会計を含む総額は2.9%増の5052億1473万6000円、一般会計は2.3%増の2721億6287万3000円だった。

■渡島管内

 函館市 梁川交通公園ゴーカートコースの舗装改良や事務所改築、公園通2号線の歩道拡幅などを推進する。骨格編成だが、市住大川団地3号棟新築の2年目支払い分などを盛り込んだことで普通建設事業費は増加した。

 北斗市 大当別歩道橋改良に7080万円を措置。主桁や下部の補修のほか、支承や防護柵を取り換え、老朽化を解消する。22年度に着工した運動公園施設改修には4億7181万4000円を計上。25年度の完成に向けて水遊び場の整備などを進める。

 七飯町 道路橋梁改良費に1億908万4000円を配分。大川1号線、桜町9号線など合計15路線の改良舗装や排水整備を進める。図書館とスポーツセンターの基本構想・基本計画策定に646万円を充てた。これまで町内になかった図書館や憩いの場の新設を目指す。

 鹿部町 総合体育館大規模改修に3億2263万円を投入。長期利用を視野に屋根や外壁などの改修、電灯設備のLED化などを施す。防災行政無線再整備には2億7161万4000円を計上し、親局システムや屋外拡声子局を整備する。

 八雲町 熊石総合センターの大規模改修に取り掛かる。外壁補修や建具交換のほか、重油の地下タンクを廃止して地上タンク式のFFストーブ導入などを計画。事業費に1億6874万円を見込んでいる。

 長万部町 北海道新幹線札幌延伸の支障物件となることから、公住南部団地移転新築の初弾工に取り掛かる。初年度は温泉町でW造、平屋の4棟9戸新築と高砂町の土地造成に取り組む。事業費に3億4100万円を充てる。

 松前町 町住建石団地の建て替えを始める。23年度は2棟8戸が対象で、3億2912万円を充てる。小島地区のテレビ共同受信設備の老朽化対応には3億5090万円を投入する。これら事業を盛り込んだことで普通建設事業費は4倍に膨らんだ。

 福島町 吉岡温泉ゆとらぎ館の改築に着工する。W造、平屋、延べ822m²の規模で、10億8420万円を投じる。農業被害対策の有害鳥獣処理施設新築や、子育て世帯の入居を想定した定住向け町有住宅新築もあり、普通建設事業費は2.3倍となった。

 知内町 知内高の長寿命化改修に1億3500万円を措置。屋体の外壁改修や学校施設全体の照明LED化を推進する。バイオマスボイラ導入に向けた実施設計にも着手する。町住スミレ団地では2棟24戸の屋根ふき替え、外壁塗装替えをする。

 木古内町 中央4号線の修繕、大平2線の舗装など小規模なものが中心。木古内中は体育館の雨漏り対策として4050万円をかけて屋根張り替えや外壁塗装を施す。22年度に産業会館を改修した反動で、普通建設事業費は半減した。

■檜山管内

 江差町 一般会計に占める普通建設事業費は、前年度肉付け補正後比2.1倍。町商業地域の中心にあり、長らく空き地となっていた旧江光ビル跡地に2階建ての複合施設を新築する。工事費などに3億5519万円を充てた。将来的な道の駅認定を目指す北の江の島拠点施設整備は実施設計を進める。

 上ノ国町 公住中崎団地建て替えの初弾工を発注する。大留地区の中央公園を建設地に1―3号棟を一括して建てる。工事費3億9462万円を計上した。このほか、栽培漁業センター海水取水管新設に1億4300万円、勝山中須田線防雪柵設置に1億2000万円を充てた。

 厚沢部町 施工2年目となる西鶉橋補修に7800万円を計上。23年度は主に塗装の塗り替えをする。須賀橋補修の設計にも取り組み、早ければ25年度に着工する。

 乙部町 4月に町長選を控える骨格編成ながら、総額は前年度当初比18.7%の増。継続事業などが多く増加に転じた。緑町4号線改良に3億600万円を措置。このほか、町道2線の改修や林道2線を開設する。役場隣接地に倉庫と緊急避難機能を併せ持つ防災設備拠点を新築する。事業費1億5500万円を計上した。

 奥尻町 奥尻高の島留学生向け宿舎増築に2億円を措置。島外からの留学希望者増に対応するため、個室を10部屋以上増やす。公住塩釜団地D棟改修に1億200万円を計上。老朽解消を図る。

 今金町 学校給食センターの実施設計に取り掛かる。外構などを合わせた工事費は10億円程度で、25年度の施工を計画する。現施設はRC造、平屋、延べ591m²の規模。今金浄化センターの改築と耐水化改修に8800万円を措置した。

 せたな町 災害復旧費に1億4830万円を計上。22年8月の豪雨で被災した横澗荷菱内線203mなど10路線を復旧する。早ければ4月に入札する。花畑線の防雪柵新設などにも取り組む。


関連キーワード: 予算 市町村行政 檜山 渡島

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 古垣建設
  • 北海道水替事業協同組合
  • 東宏

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (2,992)
おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,385)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,334)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,267)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (870)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。