総額・一般会計は10年間で最高 新得町は役場庁舎建て替えなど
十勝管内19市町村の2023年度予算案が出そろった。特別・企業会計を含む総額は4257億1359万円となり、前年度当初を2.8%上回った。一般会計は1.7%増の2443億9822万円、うち普通建設事業費(芽室町は投資的経費)は、4.2%増の304億8007万円。総額と一般会計は過去10年で最高となった。新得町が役場庁舎建て替え、豊頃町が豊頃小改修に着工する。
7町村が骨格編成とした半面、大型の継続事業が多く、総額は6年連続、一般会計は2年連続で前年度を上回った。
工事は、帯広市の公住大空団地4街区丘建て替えや大樹町の北海道スペースポート整備を推進。新規で帯広市の、帯広の森体育館改修や更別村の国民健康保険診療所増改修を盛り込んだ。
委託は、帯広市が帯広少年院跡地7万5319m²の利活用に向けた可能性調査に着手する。広尾町は24年度着工予定の防災公園で実施設計、士幌町は認定こども園改築の基本設計費を計上。更別村は敷地3万571m²で50区画以上の宅地造成を計画し、調査設計と用地購入に7032万円を措置した。
帯広市 旧大空小解体やおびひろ動物園馬ふれあい舎新築、青柳通橋梁上部架設に着工。今後に向けて帯広少年院跡地土地利用調査や南町中増築・改修基本設計を実施する。
音更町 公住桜が丘第2団地整備費に5億1112万円を計上。橋梁整備は16カ所の改良舗装や79橋の橋梁点検などに7億8985万円を措置した。
士幌町 総合福祉センターなどのLED照明更新に8238万円を計上。このほか、認定こども園と、こども発達相談センターの改築に向けた基本設計、しほろ温泉プラザ緑風改修の基本・実施設計を盛った。
上士幌町 小規模電力網構築に向けた基本設計費2514万円を措置。太陽光発電を活用して役場庁舎周辺の公共施設に電力を供給する。省エネ化も計画している。
鹿追町 カーボンニュートラル関連に1億8500万円を計上。役場庁舎など既存公共施設のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化改修に向けて検討を進める。
新得町 大型事業が本格化する。役場庁舎建て替えに7億7792万円を計上。駅前周辺再整備には1億9458万円を充て、24年度の着工を予定する複合施設の実施設計と、駅前広場整備を進める。
清水町 清掃センター最終処分場廃止に向けた調査、覆土費に6645万円を充てた。常盤橋架け換えは1億3470万円で上部、道路工、旧橋撤去に着手する。
芽室町 総合体育館の電気改修などに1億3970万円を措置。市街地道路の改良舗装は6丁目道路など4路線の延長495mに1億1693万円を充てる。
中札内村 小中学校3校の校舎と中島農業センターのLED化に8531万円を計上。中札内中では特別教室を使って普通教室1室を増設し、札内川園地では老朽化した給水施設を改修する。
更別村 国保診療所増改修は、診察室の増築やスプリンクラー設置に5月にも着工する。24年度の宅地分譲に向けて用地購入と調査測量設計を進める。
大樹町 北海道スペースポート整備では、射場建設と滑走路300mの延伸に向けた詳細設計を計上した。22年度供用開始の役場庁舎で外構に着工し、一連の改築事業を終える。
広尾町 24年度の着工を目指す防災公園整備は、6106万2000円で実施設計や用地買収を進める。普通建設事業費は主要な公共施設のLED化などの完了に伴い26.1%減少した。
幕別町 4月の町長選に伴う骨格編成だが、公住あかしや南団地建て替えなど大型の継続事業で普通建設事業費は約2割増となった。新規で保健福祉センター長寿命化改修に着工する。
池田町 旧利別小を使った子どもが遊ぶ屋内外施設の整備を計画。基本構想策定に700万円を措置した。道路では新規に西3条通の改良舗装に取り組む。
豊頃町 豊頃小の改修に8億7507万円を措置。設備の老朽化対策や隣地に改築した豊頃中と渡り廊下で接続する。土木では大津地域の津波緊急避難路整備として500mの改良に取り組む。
本別町 国保病院に23年度から5カ年でエアコン設置を計画。調査設計費と設置費を計上した。特別養護老人ホームの建て替えは25年度の着工に向けて、運営規模検討費を盛った。
足寄町 芽登小の校舎、体育館で屋根・外壁などの改修に1億182万円を措置。夏休みの期間で施工する。24年度着工を目指す特別養護老人ホーム改築では北4条1丁目17にある建設予定地の購入費を計上した。
陸別町 骨格編成ながら、特養老人ホームしらかば園建設補助などで普通建設事業費は32.6%増加。役場庁舎のトイレやパネルヒーターを更新する。
浦幌町 継続事業の相川川西線改良舗装や公住東山町団地の除却が中心となった。4月の町長選には現職が不出馬を表明。新町長の下で肉付け補正予算をまとめる。