札幌市、街区全体を定期借地へ
札幌市は中央区北1条西12丁目街区にあるさっぽろ芸術文化の館(芸文館)跡地に関し、2023年度前半にも利活用事業者を公募型プロポーザルで募集する考えだ。街区全体を対象に定期借地とする。地域内外の人を呼び込み、主に地域住民に利用される施設、屋内外の公開空地導入などを条件に設定。一方で、土地の権利が細分化する分譲住宅は制限する見込みだ。
6日の市議会第1部予算特別委員会で、村山拓司氏(自民党)の質問にまちづくり政策局の稲垣幸直都心まちづくり推進室長が答えた。
稲垣室長は、コロナ禍で集客施設の在り方が変化したこと受け再度実施したサウンディング型市場調査の結果について、デベロッパーやゼネコンなど5団体が参加し、うち2団体は複数の事業者だったと報告。多目的ホールや地域利用が可能な会議室など多様なアイデアがあり、複数事業者から事業参画の可能性があるとの回答を得たと明らかにした。
その上で、23年度前半にも公募型プロポーザルで募ることを表明。基本提案は地域特性を生かした新たな交流と活動の創出とする考え。地域住民を主に、広く地域内外から利用される施設などを条件に設定する見通しだ。
芸文館跡地は地下鉄東西線西11丁目駅に近く、周辺には教育文化会館や市資料館などの文教施設や宿泊施設が集積。敷地面積1万1639m²で、用途は商業地域と一部近隣商業地域、建ぺい率80%、容積率400%となっている。
サウンディング調査の結果詳細は7日にも公表する。