普通建設事業179億円 後志管内20市町村23年度予算案

2023年03月08日 16時54分

3年ぶりプラス 小中統合など学校再編本格化

 後志管内20市町村の2023年度予算案が8日、出そろった。一般会計に占める普通建設事業費は179億1180万8000円を確保し、前年度当初比4.6%増と3年ぶりのプラス。小樽市など9市町村で前年度割れとなる一方、公住や子育て支援施設建設に取り組む京極町や仁木町で倍増した。教育分野は小中統合・義務教育学校整備に向けた予算計上が目立った。

 予算総額は2507億8443万6000円、一般会計は1591億4917万5000円で、いずれも5%増加した。

 義務教育学校は岩内町で着工するほか、仁木町で基本設計を進める。留寿都村は基本構想・計画の策定に着手。共和町は小中4校の一体整備へ基本設計を発注する見通しで、児童・生徒数の減少を背景とした学校再編が本格化している。

 小樽市 普通建設事業費は1.2%減。桂岡小で校舎など耐震補強に着工するほか、銭函小放課後児童クラブを新築する。北海道新幹線関連は新駅周辺地区立体駐車場や駅付帯施設の基本設計に取り組む。

 島牧村 教員住宅1棟整備に1億3722万3000円を計上。継続の冷水橋架け換えは上部設置などに1億2064万8000円を措置した。元町浄水場建設は基本計画策定を進める。

 寿都町 熱源確保に向け、ゆべつのゆバイオマスボイラ整備に1億円を確保。継続の寿都寿海荘建て替え補助に10億円を充てた。開進1号・2号線排水構造物・舗装ほか240mに3025万円を投じる。

 黒松内町 22年度に学校給食センター移転新築が完了し、普通建設事業費は65.7%の大幅減。公住白井川団地個別改善を施工するほか、町民センター改修の基本設計に着手する。

 蘭越町 旧昆布診療所改修に1億4960万円を計上。共同住宅に用途変更する。橋梁長寿命化は新規で白井川橋に取り組むほか、宝橋など2橋を継続する。

 ニセコ町 新団地建設や道の駅実施設計は見送ったが、普通建設事業費は2割増を確保。中央団地5号棟複合型改善のほか、老朽配水管更新など水道施設整備が大型事業となる。

 真狩村 真狩フラワーセンター敷地内の子ども向け公園整備に9000万円を計上。道路・橋梁長寿命化修繕は北8線社新道線改良を中心に1億75万円を確保した。

 留寿都村 築30年が経過した新町団地2棟の屋根・外壁改修に4961万1000円を措置。留寿都浄化センター設備更新など下水道関連も大型案件を控える。小中統合と義務教育学校設置に向け基本構想・計画を策定する。

 喜茂別町 喜茂別留産線雪崩予防柵設置などで普通建設事業費は倍増した。ゼロカーボン推進の一環で、多目的センター施設内の照明LED化を進める。

 京極町 骨格編成ながら普通建設事業費は2・2倍。あけぼの団地2棟目の建て替えと既存棟除却に合わせて4億2600万円を充てた。

 倶知安町 消防庁舎改修の自家発電設備移設や街路灯LED化が主な新規事業。南6条団地建て替えは基本設計と1号棟の実施設計を進める。上水道事業は山田地区水道区域拡張を中心に、工事請負費11億4213万2000円を計上した。

 共和町 道の駅整備で実施設計や農業用水路改修を進め、本体工が完了した国富地区防災センターは外構などに着工。小中学校の一体整備へ新校舎の基本設計に入る。

 岩内町 26年度開校を目指す義務教育学校に着工。5億2611万2000円を充てる。最終年度となる含翠園改修は2億1503万1000円を措置し、庭園改修や茶室風建物改築を進める。

 泊村 老人ホームむつみ荘改修に1億4918万2000円を計上。照明LED化などに取り組む。防災倉庫建設や泊村通線舗装・側溝改修3工区に着工する。

 神恵内村 普通建設事業費は6割減。温泉施設新築へ予定地の整地や実施設計を進める。古宇郡漁協の神恵内荷さばき所建て替え補助に4億8400万円、神恵内浄水場電気計装取り換えに1億900万円を充てた。

 積丹町 美国団地長寿命化改修、一般廃棄物最終処分場クリーンセンターの計装機器など更新に各5000万円を確保。びくに保育所は2200万円を充て、外構を中心に改修を継続する。

 古平町 旧役場庁舎解体の完了などで普通建設事業費は13%減。観光交流センター建設に着工する。継続の中心拠点再生整備は、恵比寿小路線道路改良に4125万6000円を措置した。

 仁木町 普通建設事業費は2・2倍。仁木中の外壁改修や仮称・銀山地区義務教育学校整備に向けた基本設計、町民スキー場のリフトとナイター照明更新へ実施設計を進める。

 余市町 山田、共栄、黒川各団地の改修に計8590万円を充てた。浄水施設整備は中央監視設備更新に4億2960万4000円、豊丘浄水場屋根改修に1億2320万円を投じる。

 赤井川村 骨格ながら普通建設事業費は4割増。新規の北丸山線道路改良やカルデラ温泉エネルギー転換設備導入がけん引した。中央団地は共用部などの改修に入る。


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