民間開発も視野に跡地利用検討へ
洞爺湖町は、町有地に所有する旧ホテル洞爺サンシャイン解体の実施設計を6月にも指名する。観光庁の補助を活用し、2年かけて解体する計画。採択されれば、工事費を補正措置して今秋に着工する。敷地内からは景勝地の浮見堂と洞爺湖が一望でき、町は優れた景観を観光振興に役立てたい考え。民間による開発も視野に跡地利用を検討する。
2023年度一般会計予算案に解体実施設計費1073万6000円を計上した。
旧ホテル(SRC造、地下2地上3階、延べ1839m²)は洞爺湖を見下ろす高台の洞爺町199に建物が残る。南東側隣には町営温泉洞爺いこいの家(W一部S造、平屋、延べ621m²)がある。近隣の泉源から管で温泉供給し、町内外から多くの利用客が訪れる。
ホテルは13年に廃業。その後、16年に小葉投資開発(本社・東京)が2施設の敷地6180m²を対象に開発の計画を打ち出し、町は計画に合わせ、いこいの家を移転する方針を固めた。しかし22年、同社が新型コロナウイルス感染症の影響などを理由に開発計画を撤回した。
旧ホテルが土地利用の制約となっている状況を解消するため解体する。23年度に着工し、24年度には更地となる見通しだ。
当面、洞爺いこいの家は現在地で運営するが、老朽化が進んでいることから将来的には移転を考える。
佐野大次洞爺総合支所長は跡地利用について「民間の活用も視野に検討を進めたい」と話している。