海外富裕層向けの土地・建物を扱う日本信達(本社・小樽)は、映画を通じた不動産の宣伝を計画している。道内を舞台にした映画を製作し中国などで公開することで、インバウンドや不動産購入の需要を生み出す考え。富良野エリアでコンドミニアム新築など投資を加速させる予定もあり、ロケ地候補の一つに挙げる。16日には、関係者が富良野市周辺を視察した。

富良野の魅力を映像で伝える方法を探った
同社は小樽やニセコ、富良野を中心に、土地・建物の売買、活用などを手掛けている。映画は、俳優の三浦友和さんらが所属する東京の芸能事務所「テアトル・ド・ポッシュ」と協力して製作する。小樽市内での映画撮影に関わったことがきっかけで、両者はこのほど映画製作会社の「リバーストーン・ワールド」を設立。道内を舞台にした作品を3本製作し、日本を含むアジア圏の劇場で数年内の公開を目指す。
16日は、日本信達の石井秀幸社長や、映画製作に携わるギークサイト(本社・東京)の担当者らが訪れた。スキー場が国内外から人気の富良野市北の峰や、中富良野町の農園、上富良野町の観光施設「フラワーランドかみふらの」などを見て回った。
石井社長は「インバウンドが回復し始め、当社もコンドミニアム建設などを計画している中、映画はPRに最適。富良野を含む道内の自然景観やスキー場の魅力を映像で伝え、現地に足を運んでもらい、不動産購入にまでつなげる仕掛けを作りたい」と展望している。(旭川)