むかわ町が計画する穂別地区復興拠点施設等整備の基本設計がまとまった。穂別博物館は中核施設として建て替え、規模は延べ1000m²程度を想定。今秋にも実施設計に着手し、2024年度の着工を目指す。事業費に約15億円を試算している。
18年3月に穂別博物館周辺エリアの再整備基本計画をまとめたが、北海道胆振東部地震の発生を受けて事業を一時中断。その後策定した復興計画や第2次まちづくり計画で博物館整備を盛り込んだ。
再整備の対象地域は中心市街地だけでなく、穂別地区全体とする。震災以降、高齢化やスーパー撤退に伴う買い物弱者の増加が目立つ穂別地区の課題解決につなげたい考えだ。
新たな博物館の建設地は穂別79の5。規模はS造、平屋、延べ約1000m²を見込む。隣接して、W造、平屋、延べ470m²程度の規模で温浴施設付きのカフェを設ける。
子どもや高齢者など多様な世代が利用でき、リモートワークも可能なまちなか交流施設は延べ300m²程度を想定。役場庁舎横や穂別地区にあるサテライトオフィスを移設する方針だ。
既存の博物館は改修を施した上での活用も計画している。
発注方式は今後固める。全ての施設を対象とした設計・施工一括方式の採用を見込んでいるが、今後の検討次第では従来型としたり、建物ごとでの設計・施工一括発注となる可能性もある。
事業費には合併特例債やデジタル田園都市国家構想交付金のほか、企業からのふるさと納税も活用する方針だ。
6月に鵡川、穂別の両地区で基本設計内容の説明会を予定している。