苦境の地元音楽関係者を応援
コロナ禍で活動の場が極端に少なくなった地元の音楽関係者を応援しつつ、学生たちに希望を与えられたら―。地元放送局のFMくしろは「くしろ音楽プロジェクト」として昨年10月に釧路在住や釧路出身の音楽関係者が制作したCDを発売した。ことし4月には収録曲「Restart」のミュージックビデオ(MV)を完成させ、ホームページで公開している。冒頭には、協賛した釧路建設業協会(白崎義章会長)のPR動画も流れる。
このプロジェクトは、同局の番組「Sound Stage」のパーソナリティーを務める今りえさんが放送開始20周年を機に企画し、昨年春から制作が始まった。
釧路在住のヒートボイスをはじめ、東潤子さん、釧路出身の岡崎公勢さんら9組のアーティストが楽曲を提供。CDは昨年10月から税込み1500円でコーチャンフォーなどで販売してきたが、残りわずかとなっている。
MV化したのは、ボーナストラックとして10曲目に収録された「Restart」。市内の小・中・高校生から歌詞を募り、ヒートボイスの目黒広幸さんが補作詞、伊藤カズヒロさんが作曲を担当した。歌と演奏には釧路少年少女合唱団や釧路北陽高吹奏楽局を含む計76人が参加している。
どんなに落ち込んでも夢を信じて前に進めばきっと明るい未来が開ける、という前向きな歌詞が、スローテンポながらも力強く明るいメロディーに乗せて歌われる。
今さんは「歌詞は学生の言葉がベースなので、素直で分かりやすい。中には国語の授業で歌詞作りに取り組んでくれた学校もあった」と説明する。CDジャケットやMVの作成にも高校生が参加するなど、まちぐるみで作り上げた一曲だ。
釧路建協は協賛だけでなく、CDを60枚購入し昨年11月の例会で会員に配布。4月27日に開催した総会では、懇親会の席でMVを披露した。
冒頭で流れるPR動画で、会員企業から集めた北海道横断自動車道の現場写真や釧路開建が提供した釧路西IC付近の完成予想図などを示しながら、人々の暮らしを豊かに、便利にするインフラ整備を建設業が担っていると伝えている。
また会員である釧石工業(本社・釧路市)の西村佑太常務は、自らも楽曲を提供したほか、Restartの録音やミキシングに携わるなど重要な役割を担った。
MVはFMくしろのホームページ(https://fm946.com/)で見ることができ、釧路建協のホームページ(http://www.senken.org/)にもバナーが貼ってある。