道は、民間企業とのタイアップ事業の一環として、トミタ(本社・札幌)ら道内外の3社とともに、太陽光で発電した電力を蓄電して冬季の融雪電源に活用する実証試験を1月中旬から稚内市内で始める。積雪寒冷地でのスマートシティのモデル構築に向け、発電、蓄電、活用といった一連の耐寒性を調べる。
太陽光発電ユニットを製造販売するトミタ、太陽光発電パネル製造のPVG Solutions(本社・横浜)、蓄電システムを製造するCONNEXX SYSTEMS(同・京都)の3社がタイアップして試験。稚内市が実験場所の提供で協力する。
市が所有する稚内メガソーラー発電所内に、表面が雪に覆われても反射光によって裏面で発電可能な両面発電型の太陽光パネルを2枚設置。発電した電力をマイナス20度まで耐えられる鉛電池とリチウムイオン電池のハイブリッド蓄電池にため、冬季に融雪マットへ流すことで、夜間などに融雪電源として活用できるかどうかを調べる。
試験期間は2018年3月までの約3年間。冬季の発電量や蓄電池の連携・動作状況、融雪状況を計測・評価し、その結果は参画する事業者のホームページなどで公開する予定だ。
道経済部は「タイアップ事業者に道内企業も名を連ねているので、試験によって道内企業の製品が今後広がっていけば」と話している。