デジタライズ(本社・名古屋)は2016年3月、旭川市内にコンテナ型データセンター(DC)を開設する。コンテナ1基から始め需要に合わせ増設。ことし4月から管理棟、コンテナ設置の基礎づくりに入る。設計施工はユニホー(同)が担う。
デジタライズは、ソフトウエアやアプリケーション開発などを手掛けるIT企業。リスク分散や冷涼な気候を生かし運営コストを抑えたDC建設のため、昨年3月に旭川市内に事業所を構えた。
完成後は同社で扱うデータを「旭川データセンター」に集約し拠点化。開設に合わせホスティングやクラウドに加え、事業継続計画(BCP)支援など新サービスを開始し、事業の拡充を図る。
市から永山8条20丁目に約2haを5200万円で取得し、雪解け後の4月以降、DC建設に入る。
本体は電源や空調がパッケージ化され、最大800台のサーバーを収容できる日本フルハーフ製のコンテナ型を採用。敷地西側に300m²、30人収容の管理棟を建設し事業所を移す。その北側にはコンテナ配置のコンクリート製基盤を整備。需要に応じコンテナを増設する。
1ライン20基程度の増設が可能で、コンテナ1基当たり400―500社のデータが収容できるという。当初の設備投資は土地取得、管理棟とコンテナ1基で3億円弱。開設後の売り上げは、今期1億3000万円の約2倍を見込む。
柴田幸彦社長は、DCの段階的な拡張を図り「地域に根差した企業になれるよう事業を進めたい」とコメント。開設後は地域性を生かし、雪冷房など再生可能エネルギーを活用したDC運営の研究を進める考えを示した。