道道美唄富良野線幌子トンネルの貫通式が23日、美唄市内の現地で開かれた。受発注者と美唄、芦別、富良野各市の関係者が参加し、1821mに及ぶトンネルの無事貫通を祝うとともに全線の早期開通を願った。
同線は、美唄市から芦別市を経由して富良野市に至る道路で、全線開通すれば道央圏から富良野市への新たな観光ルートが生まれ、物流の利便性向上や地域のネットワーク強化などが見込まれる。
美唄、芦別両市を結ぶ幌子トンネルは、札幌建管が2012年に発注し、伊藤組土建・宮坂建設工業・植村建設特定共同体が施工を担当。16年1月末の完成を予定している。
式典で空知総合局の山根康徳局長は「道内有数の豪雪地帯で、軟弱地盤に当たるなど厳しい条件の中、無事に貫通できたのは施工企業の努力のたまもの」と敬意を表し、「トンネル貫通を契機に工事の安全と確実な事業推進に尽力したい」と抱負を述べた。
同線整備促進期成会の会長を務める高橋幹夫美唄市長は「長年にわたり開通に向けて準備を進めた。まちづくりに欠かせない道路となる」と述べ、早期開通を願った。
施工者を代表して伊藤組土建の平野良弘会長は「可燃性ガスの発生や坑口付近の地滑りに加え、掘削中に軟弱地盤に当たり補助工事が必要になった」と苦労を説き、残る工事を円滑に進めることを誓った。
この後、発注者と受注者、地元自治体の代表者が鏡開きし、荻原貢芦別市副市長の発声で乾杯した。