JR北海道が日高本線復旧に26億円-5月末から詳細設計

2015年04月28日 19時18分

 JR北海道は28日、1月に被災したJR日高本線の復旧について、対策工や概算工事費などを発表した。対策工から護岸改築と吹き付け枠工を除外し、列車徐行毎時25㌔で安全を確保しながら必要最小限の対策を施す考え。工期には30カ月程度を必要とし、工事費に約26億円を見込む。5月末から9月末にかけて、各種工事ごとの詳細設計や施工計画の策定を進め、着工への準備を整える。

 3月に鉄道総合技術研究所から示された対策方針を踏まえ、対策工を固めた。護岸対策には約24億円を投じ、根固め(8カ所、3・3㌔)、消波ブロック新設(13カ所、1・5㌔)、法面工(3カ所、150m)、護岸修繕(146カ所、200m)を進める。

 斜面対策には約2億円を充て、落石防護網(3カ所、500m)、落石止め擁壁新設(2カ所、100m)、既存設備修繕(50カ所、1・6㌔)を行う。

 工期は護岸対策に30カ月、斜面対策に12カ月をそれぞれ見込む。完了は2019年8月の予定。工事施工が可能な期間は4―10月の7カ月間。工事期間中は列車運行がないことを前提としている。斜面対策は護岸対策と並行して実施することを想定している。

 同社では、28日から工事用通路整備などの準備工に着手。出口組の施工で6月16日まで進める。護岸の詳細調査は5月18日までを予定。5月末から9月末にかけて詳細設計や施工計画の策定を進める。これらの事業費は約1億円に上る。

 記者会見で西野史尚副社長は「本体工事費は現在の当社の資金事情では捻出することが難しい」と述べ、費用負担を含めて国と相談するとした。


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