札幌市建設局は2015年度に着工する8・6・3西2丁目地下歩道新設について、H鋼を埋め込む仮設工や既存躯体の耐震補強、新設部分のコンクリート躯体築造を含む土木工事を3工区に分け、5月末にも一般競争公告し、6月中旬に開札する考えだ。いずれも2カ年工事で、工事費には合わせて約12億円を見込んでいる。
対象は、東豊線大通駅北側の札幌市民ホール前から北1条通を挟んで明治安田生命ビル付近までの地下部分延長約130m。高さ3m、幅員8m。位置は地下鉄東豊線の真上に当たり、同路線の工事に合わせて1986―87年に躯体のみを先行整備している。
現状はコンクリートがむき出しの状態で耐震強度も現行基準に適合していないため、柱や壁を鋼板もしくは繊維を巻き立てて補強。また、既存躯体と市役所本庁舎、建設中の北1西1地区再開発ビル、北海道経済センタービルの3カ所とを地下で結ぶため、それぞれの接続箇所付近に新たなコンクリート躯体を築造する。
このほか、北海道経済センタービル近くには地上出入り口を設け、地上部の階段上屋付近では巻き込み部の歩道も拡幅する。
既存躯体の中間部には4mほどの段差があるため、この部分にはエスカレーターを上り下り各1基設置。市役所本庁舎に近い場所ではエレベーターを1基整備するほか、隣接して地上出入り口も新設する。
実施設計はドーコンが担当。15年度の発注は土木工事3件のみ。電気や内装工事は16年度にも取り掛かり、再開発ビルと同時の供用開始に向け17年度完了を目指す。