北海道開発局は、発注工事に含まれる法面処理の専門工事を対象に契約予定の下請け業者の技術者や施工実績などを評価する、特定専門工事審査型総合評価の試行を決め、留萌開建が26日に公告する深川留萌道マサリベツ改良に適用する。専門工事の加算は最大3・5点とする考えだ。
特定専門工事審査型は、専門工事の技術力が品質に大きな影響を及ぼす工事を対象に、入札参加者の総合評価に加えて下請けに入る専門工事業者の技術力や技術者の資格、施工実績などを評価する仕組み。元請けの受注後に下請けの価格競争がなくなることで、下請け価格の低下抑制効果を期待している。
特定専門工事は法面のほか杭基礎、地盤改良、海上工事などが対象となる。開発局が同方式を試行するのは2012年度以来、3年ぶり。
今回、留萌開建が入札手続きを開始する工事は、現場吹き付け法枠とグラウンドアンカーを特定専門工事として評価する一般土木のA・B等級。専門工事業者の施工計画(2点)、技術者の資格(0・5点)、同種工事の施工実績(1点)を審査し、加算点を元請けの点数と足して最大42・5点とする。
入札参加者は、入札時に専門工事業者からの見積書を提出し、受注の際は見積書以上の金額で下請け契約をすることを義務付ける。ただ、専門工事部分を元請けが施工することは妨げない方針だ。