苫小牧市内中心部の土地4万㎡売却を市が検討-大半が1種住居地域

2015年06月01日 19時25分

 苫小牧市は、弥生町1丁目と矢代町2丁目の合わせて約4万m²の市有地売却に向けて、時期や用途などを検討している。どちらもJR苫小牧駅から2㌔弱の立地。周辺では秋に大型商業施設が開業予定で、人の流れが大きく変わることが見込まれるため、市はその動向を踏まえて判断する。

 土地は苫小牧西小(矢代町3丁目)を挟み、南北に位置する。弥生町の土地は、三条通を挟んで西小に向かい合う旧弥生中跡地のさらに北側にあり、面積は約2万4000m²。隣接する王子製紙の土地と交換する形で、13年12月に取得している。

 市はこのうち約2500m²で公園を整備中。残り2万m²強を売却する方針だ。敷地南側に隣接する旧弥生中跡地は売却済みで、ホーマックやマックスバリュなどの店舗建設が進んでいる。

 戸建て住宅向けに売却することが基本となりそうだが、集合住宅が整備されれば居住人口がさらに増えるため、戸建てエリアと集合住宅エリアの両方を持たせるよう、条件付けて売却する可能性もある。

 公園整備に当たって土中から重金属が検出されたが、前所有者の王子製紙が8月の完了をめどに土の入れ替えや、公園敷地外も含めた土壌調査を進めている。

 一方、西小の南側に位置する矢代町の土地は、市の道路事所跡地で約2万600m²の広さ。大動脈の国道36号に面する。

 敷地全体が周囲よりも1mほど低いすり鉢状になっていたため、12年8月の事務所移転後、盛り土とプレロードを施しており、すぐにでも売却できる状態にある。

 敷地の大半は第1種住居地域。用途地域を変更すれば大型の商業施設の建設も可能だが、近隣でホーマックやマックスバリュが動いていることに加え、病院や老人福祉施設、学校などであれば、現状のまま設置できるため、市は公益的な土地利用を視野に入れている。

 どちらの土地も切り売りはしない方針。財政部では「中心部でこれだけまとまった土地はない。周辺の土地利用を踏まえながら、市民の利益につながるような手法を考えていく」と話している。


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