道が太陽光・風力発電事業者に景観配慮の自主チェック要求へ

2015年06月02日 19時30分

 道建設部は、太陽光や風力の発電設備に関する景観形成ガイドラインの素案をまとめた。これらの設備を設置する事業者が良好な景観形成に向けて配慮する事項を定めた。適合しているかどうかを自主的にチェックし、北海道景観条例に基づき道に届け出る際の添付図書として提出するよう求める。月内にパブリックコメントを募集。10月にガイドラインを決定して施行する。

 道は良好な景観を形成するため、一定規模を超える太陽光と風力の発電設備を設置する事業者に対し、同条例に基づく届け出を義務化している。

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度創設に伴い、2012年度以降は太陽光発電設備の届け出件数が増加。風力は太陽光ほど増えていないが、風況調査用の鉄塔が多く建設されていることから、今後の増加が予測されている。

 そのためガイドラインを定め、面的な広がりがある太陽光や、施設の高さから建築物とは異なる景観形成が必要な風力の発電設備を対象に、事業者に対して配慮事項を自主チェックするよう求めることにした。

 自然的地域、観光地、沿道、田園地域、市街地の地区ごとに配慮事項を設定。太陽光の主な事項を見ると、自然的地域で自然環境と調和した形態意匠とすること、観光地では地域の歴史・文化的景観資源への近接を避けることなどを求める。可能な限り緑化に努めたり、樹木の伐採を必要最小限とすることなどは各地区共通の事項とした。

 道は事業者から届け出を受理した後、主要な展望地からの眺望や、周辺環境との調和などを審査。景観を著しく阻害すると認められる場合は、景観法に基づく勧告などの措置を講じ、設計変更を求める。札幌市など景観行政団体15市町村の区域を除く道内全域が対象地域となる。


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