北海道サラダガーデン(釧路市末広町13丁目1の4、小林豊社長)は、釧路市で植物工場の建設を計画している。今夏に着工し、年内に竣工する予定。パプリカを首都圏向けに栽培し、来春の出荷を目指す。総事業費は明らかにしていないが、数億円規模になる見通し。
建設地は大楽毛北2丁目4、5。鶴居村の所有地だった2・8haで、市が別の市有地と交換し、同社は市からこの土地を借り受けて利用する。
植物工場はロックウールを使った養液栽培。2ha程度の温室1棟を7月にも着工し、年内に完成させる予定。小林社長によると、施工業者は「まだ検討中で固まっていない」という。
年間の生産量は精査中だが、パプリカは首都圏で業務用として出荷。正社員とパートで30人程度の雇用を予定する。
小林社長は16年前から長野県中野市でパプリカの植物工場を経営。釧路市の冷涼な気候がパプリカの栽培や温度管理がしやすいことに目を付け、市から企業立地のアプローチを受けて進出を決めた。
12日、釧路市役所で開かれた記者会見で、蝦名大也市長は「植物工場は王子マテリアルの工場の熱利用で協力してもらうことになった」と報告。小林社長は「ことし3月に釧路市内に会社を設立。将来的には世界市場で競争できる会社を目指す」と決意を述べた。