恵庭市は、中島松地区への建設を予定するごみ焼却施設の基本計画案をまとめた。延べ床面積は最大5000m²程度、整備費は建設コスト上昇などで当初予定から大幅に膨らみ、約56億円を試算。早ければ6月中に基本設計を公告する。2016年度は法手続きと用地買収、物件補償を進めつつ工事にも着手し、20年度の本格稼働を目指す。
17日に開かれた市議会厚生消防常任委員会で、理事者が報告した。
計画によれば、焼却処理量は、供用開始となる20年度で年間1万4964㌧と想定。1日当たり56㌧の処理能力を持たせる。24時間稼働する連続運転式ごみ焼却施設とし、焼却炉は2炉備える。焼却方式は、安全性・安定性、経済性などからストーカ式を採用することが既に決定済み。焼却時に発生した余熱は、施設内の給湯や暖房、近隣にある下水終末処理場内の汚泥乾燥施設、消化槽加温などに利用する。
施設は予定敷地2万4841m²奥の漁川側に建設し、周囲に圧迫感を与えないよう緩衝緑地を設ける。施設規模は建築面積2000―3000m²、延べ床面積4000―5000m²で煙突の高さは30―60m程度。詳細は今後の基本設計と実施設計で詰めていく。
整備手法については、事業者選定の事務手続きに時間を要することなどを理由として、13年度時点でPFI方式を除外。公設公営、DBO、性能発注・長期包括委託、性能発注・運転委託などの中から今後絞り込む。
整備費は約42億円を試算していたが、建設コストの上昇などを踏まえ約56億円を見積もっている。17年度から3カ年としていた工期は、事業費の平準化と安定的な整備期間確保に向け、16年度からの4カ年に改めた。
市は、基本計画案について7月上旬からパブリックコメントを募集。8月末に意見を取りまとめ、9月に廃棄物減量等推進審議会に最終案を諮問。12月に市議会に報告し、年内に策定する。