白老町は、改築に向けて検討を進めている国保病院について、2015年度内に基本方針を、16年秋をめどに、事業費などより具体的内容を盛り込んだ基本計画をまとめる予定だ。
同病院は赤字が累積し、一時は存廃も取り沙汰されたが、13年度から取り組む病院経営改善計画の効果が出ていることなどから、14年8月に戸田安彦町長が存続を表明。しかし建物は築約50年と老朽化しているため、改築が避けられない状況にある。
現在、町立病院改築基本方針検討委員会(委員長・白崎浩司副町長)の専門部会で基本方針を検討中。同部会は病院関係者らで組織し、現状の課題整理や医療方針、診療科目、病床数、施設計画などをまとめる役割を担っている。部会案などを基に、町が最終的な方針を固める。
また、町は14―20年度で財政健全化プランに取り組んでおり、16年度が見直しの年。病院改築は財政健全化に大きな影響を及ぼすため、見直しに合わせて改築スケジュールや建設候補地、事業費、財源、将来の収支計画といった、基本方針よりも一歩進んだ基本計画を策定する必要がある。
現病院は日の出町3丁目1の1にあり、1966年の建設。規模はRC造、3階、延べ4079m²、診療科目は内科、小児科、外科で病床は58床あるほか、29床の医療機関併設型小規模老健施設も備えている。