定山渓の国道を電線地中化-市街地1.5kmで拡幅と並行し

2015年07月10日 19時14分

 札幌開建は、230号の札幌市定山渓地区で電線共同溝敷設を計画している。定山渓温泉市街地を中心とした約1・5㌔が対象で、観光地としての景観向上と防災力強化を図るもの。事業化済みの230号定山渓拡幅と並行して推進する考えだ。2015年度は詳細設計を進め、着工に備える。

 230号は札幌市街と道内有数の観光地である定山渓温泉や中山峠方面などを連絡する唯一の幹線道路。慢性的な交通混雑のほか、休日には激しい渋滞も発生している。

 同開建はこの解消と交通事故の危険性低下に向け、230号の4車線化を進めている。南区の豊滝―定山渓温泉東間4・3㌔を対象とした小金湯拡幅として整備中で、15年度には工事が完了する見通し。

 この工区の終点から定山渓温泉市街地を経て、定山渓浄水場付近までの2・8㌔については、定山渓拡幅として11年度に事業化した。車道2車線6・5m、歩道両側各3・5m、路肩両側各2・25mの計18mを、中央帯1・75mを挟んで両側に車道2車線7m、歩道4m、路肩1・75mを置く全幅27・25mに広げる。

 13年度に小金湯側の盛り土から着工した。ことし3月末時点での用地進ちょく率は約2%、事業進ちょく率は約7%で、15年度は事業費5億5000万円を投じ、測量設計、用地買収1000m²、物件補償などを推進。小金湯拡幅完了後は、こちらの工事が本格化していくとみられる。

 一方、地元町内会や温泉組合などで組織する定山渓地区まちづくり協議会では、230号4車線整備を核とした街並みづくりなどを盛り込んだ温泉街の観光振興計画「定山渓地区まちづくり計画」を策定。また札幌市がことし3月にまとめた「定山渓観光魅力アップ構想」では、景観形成の一環として230号での電線類地中化検討を盛り込んでいる。

 詳細設計は、6月24日に簡易公募型プロポーザルで公告済み。9月上旬の開札を予定している。履行期間は16年3月上旬までで、電線共同溝の管路部・特殊部・地上機器部の詳細を詰める。


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