道が水素社会実現へ導入可能性調査を近く外注

2015年08月04日 19時23分

 道環境生活部は水素導入可能性調査に着手する。水素の製造・利用可能量調査と、本道独自の水素サプライチェーン検討が柱。2016年2月下旬まで調査を進め、年度内に策定する仮称・北海道水素社会実現戦略ビジョンとロードマップに調査結果を反映する。このほか、年度内に地域学習会やフォーラムを開き、道民への普及啓発を図る。

 同部は、再生可能エネルギーなど本道が有する優位性、資源、技術を生かした水素社会の形成を目指し、国や民間企業、学識経験者らで構成する北海道水素イノベーション推進協議会を3月に設立。協議会の意見を踏まえ、12月に仮称・北海道水素社会実現戦略ビジョン、16年3月にロードマップをそれぞれ定める。

 これらの策定に向け、再生可能エネルギーで発電した電力の系統連系可能性や、再生可能エネルギーの賦存量、バイオガス、副生水素といった水素源のポテンシャルなどを、現地調査やヒアリングを通して調査し、道内での水素製造可能量を試算する。

 併せて、燃料電池自動車などでの水素導入見込みを関係事業者らにヒアリングし、将来的な水素利用可能量を試算。製造可能量と利用可能量の見込みを踏まえ、地域別に製造、貯蔵・運搬、利用の水素サプライチェーンを設定し、事業として成り立つ可能性が高いサプライチェーンの実現に向けた対応策を検討する。

 この業務は公募型プロポーザル方式で外注。近く契約し、週内にも調査に入る。

 このほか、普及啓発事業として9月下旬から16年3月上旬にかけて、国による実証事業が進む十勝と釧路の両地域、民間を中心に取り組みが先行する室蘭市、市場の大きさからエネファーム(家庭用燃料電池)の普及が期待できる札幌市など道内5カ所程度で地域学習会を開催。12月にはフォーラムを開き、水素社会の形成に向けた機運を高める考えだ。


関連キーワード: 北海道庁 新技術

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 古垣建設
  • 北海道水替事業協同組合
  • 東宏

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (2,972)
おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,363)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,321)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,241)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (831)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。