稚内市は2016年度、市立稚内病院精神科棟の耐震補強と設備改修に着工する。15年度は、既に北洋設備設計へ発注した基本・実施設計を進め、工事費や工法などを詰める。単年度施工を予定しているが、設備改修のボリュームによっては2カ年工事となる可能性もある。
中央4丁目11の6にある市立稚内病院は1984年完成の本館、74年完成の精神科棟、2002年完成のMRI・CT棟、05年完成の透析センターの4棟で構成。診療科目13科、病床数362床。宗谷圏内で唯一の総合病院で、災害拠点病院に指定されている。敷地面積は1万1437m²。
4棟の中で唯一、旧耐震基準である精神科棟は、規模がRC造、5階、延べ2960m²、病床数100床。13年度に実施した耐震診断でIs値(構造耐震指標)が0・6未満だったため耐震改修し、同時に老朽化した設備関連のリニューアルも施す。
耐震改修は、アウトフレーム工法を想定しており、フレームの材質や補強箇所を実施設計で詰めていく。設備改修は給排水、電気、空調などの更新を計画しているが、病床数の見直しも検討していることから、間仕切りの変更などが追加される可能性もある。