新千歳空港の国際線駐機場が8機体制に-南側誘導路も新設へ

2015年09月03日 19時16分

 札幌開建は、外国人観光客の増加などを受け新千歳空港の整備を加速している。国際線ターミナルの駐機場拡張もその一つで、幅を約200m広げて駐機可能数を3機増やし、8機体制とする。この駐機場と滑走路を結ぶ南側誘導路も新設し、国際線ターミナルの発着円滑化を図る。

 現行の国際線ターミナル駐機場は幅が416・5mで駐機可能数は5機。1機の駐車スペースを確保するのに必要な幅は72・5mのため、3機分の増設に向け南側へ約200m拡張する。

 国際線ターミナルの駐機場と、メーンのA滑走路、B滑走路、平行誘導路は、ターミナル北側に設けられた誘導路で結ばれている。しかし発着便数が多く混雑している国内線ターミナル駐機場付近を通過しなければならない上、風向きによっては滑走路に出るまで、または着陸後に駐機場へ到着するまで約5㌔もの移動が必要になり、効率が悪かった。

 そこで、拡張する駐機場の南端と平行誘導路を直結する延長約2㌔の南側誘導路新設を計画。現在は土質調査を進め、誘導路の構造を検討している段階だ。

 途中で空港敷地内を貫きターミナルビルに直結する構内道路と交差する線形になるため、この部分では構内道路を地下化する。

 新千歳ICの新設により、苫小牧方面から千歳方面へ向かう車線は混雑が激しくなり、片側1車線ずつだった管制塔付近より南側を同方向のみ2車線に拡幅。そのため交差部付近は3車線の整備になるとみられる。

 同開建の担当者は「新千歳空港の深夜・早朝時間帯発着枠拡大などが工事の進ちょくにも影響するのでは」と話し、「2020年の東京オリンピックが完成の目安」としている。

 16年度の北海道開発予算概算要求では、新千歳を含む空港事業に前年度比145.4%となる119億円を盛り込んだ。新千歳の国際線旅客数は14年度に154万人を超えたが、道が掲げる外国人観光客300万人プロジェクトなどの影響で、今後もさらなる利用者の増加が予想されるため、同開建としても整備を急ぐ方針だ。


関連キーワード: さっぽろ圏 空港

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 古垣建設
  • 川崎建設
  • 日本仮設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (2,973)
おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,368)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,310)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,257)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (889)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。