大手データセンター事業者のさくらインターネット(本社・大阪、田中邦裕社長)は29日、国内最大級の郊外型大規模データセンターの石狩データセンターを拡張し、3号棟を建設すると発表した。延べ約1万2300m²の規模で、建設費は約43億円。設計施工は鹿島が担い、10月の着工、2016年冬の完成、17年春の運用開始を目指す。
同社は11年に石狩データセンター1、2号棟の運用を開始。現在は1号棟のラック稼働率が9割を越え、2号棟の利用も進んでいるが、今後も増大するデータセンターニーズに対応するため、新たに3号棟を建設することにした。
石狩データセンター3号棟はS造、3階、延べ1万2270m²の規模で、設置可能ラック数は1924。既存の1、2号棟とは連絡通路で連結する。
また、既存棟の直接外気冷房方式から空調コンセプトを変更し、室外機と空調機の間を循環する冷媒を外気で冷やしてサーバールームを冷却する間接外気冷房方式を導入する。
設備面では、将来的な大型機器の導入や大量搬入に対応するため、搬入口からサーバールームまで電動フォークリフトの走行を可能とする。配電は従来のケーブル方式ではなく、プラグイン分岐機構を持つバスダクト方式を全面的に採用する。
3号棟建設後の合計ラック数は最大3000に達する。