日高町が富川市街地に公共複合施設-16年度にも基本計画策定に着手

2015年10月15日 19時24分

 日高町は、2016年度にも、富川市街地への公共複合施設整備に向け、基本計画策定に着手する見通しだ。同町はことし4月、前段となる基本構想案を公表。地域の拠点施設として、行政サービスや交通ターミナルなどの機能を集約した延べ4600m²程度の施設整備を打ち出している。

 門別地区西部に位置する富川市街地は、人口が全町の4割以上を占め、日高自動車道、国道235号、国道237号が交わる日高管内の交通の要衝。しかし人口減少や空き地の増加などにより、中心市街地としてのにぎわいは失われつつある。

 町は11年度に役場内で検討会議を発足。富川市街地は町内の発展をけん引する地域だとして、活性化に向けた基本構想を作成することにした。

 14年度に漁協や商工会など関係団体のトップらで構成する委員会、下部組織として関係団体の青年部や町の若手職員らで構成する部会と、町の幹部職員による内部検討会を設置。ことし4月に基本構想案をまとめた。

 富川公会堂、富川青少年会館、支所機能を有する水・くらしサービスセンターといった既存の公共施設を集約し、さらに新たな機能も加えて拠点施設の空間イメージを描いている。

 整備方針は①交流②集客③魅力創出④生活支援⑤青少年の遊び―の場となる拠点施設の実現。行政サービス機能、集会施設、青少年アミューズメント、休憩、交通ターミナル、金融サービス・商業の各機能を備えることを想定し、規模は既存施設の合計の約2倍に相当する延べ4600m²と見込んだ。

 建物のイメージは、平屋一部2階。ホールなどは1階に配置し、行政サービス機能は1階と2階にまたがる。加えて、バス6台とタクシー5台の乗降場と一般車両125台を収容できる駐車場からなる交通ターミナルを整備。

 市街地内での連絡性に優れ、未利用地が隣接しているため拡張性がある、国道235号と富川平賀16号との交差点付近にあるサッポロドラッグストアー富川店隣り、Aコープとみかわルシナ店向かいの8000m²を建設候補地とした。

 16年度にも、基本構想をより具体化する基本計画の策定に取り掛かる。ただ、整備候補地は私有地であり、構想実現には土地の取得が必要。また門別わかば保育所の改築など子育て支援や医療の施設整備が優先されることから、事業化の時期は固まっていない。


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