函館建管は2016年度、江差木古内線木古内町大川1工区改築に着工する計画だ。整備延長は、吉堀トンネルから木古内町側約1㌔の地点から市街地方面へ1607m区間。廃線となったJR江差線の一部区間を活用して線形改良と拡幅を施し、走行環境の安全性向上を図る。19年度の完成を目標に、総事業費には約9億円を試算している。
現在、この区間は車道5・5m、路肩各0・5mの幅員で、大型車両同士のすれ違いなどに支障が出ているほか、急カーブも2カ所含まれる。
江差木古内線は、JR江差線木古内―江差間の廃止に伴う代替バスが走るルート。また、北海道新幹線の開業後は、その波及効果を木古内駅から桧山管内へともたらす重要な役割も担っていることから、安全で円滑な交通確保と事前通行規制区間の解消を目指し15年度に事業化した。
旧江差線の線路跡地を盛り土などで広げ、車道6m、路肩各1・25mの幅員を確保。ルートを切り替えることで、区間内にあるカーブの最小曲線半径は45mから160mまで緩和する。
工事は盛り土約8万m³、切り土約2万m³のほか、橋長15m程度の橋梁架設1橋や、排水用のボックスカルバート設置3カ所、法枠などを予定している。
14年度は単独費で実測線調査と実施設計を、15年度は橋梁などの構造物設計をいずれも開発調査研究所に発注。このほか15年度は用地測量、立木補償も進めている。
16年度の初弾工事には、既存法枠の除去を含む起点側での切り土などを検討。6―7月の着工を目指している。