札幌開建が4車線化に向けて改築を進めている275号江別北道路の総事業費は、当初の138億円から72億円膨らみ、210億円に上る見通しだ。新石狩大橋を4車線化するための下流橋新設で詳細調査の結果を踏まえて形式を変更したことや、路体部の軟弱地盤対策を見直したことなどによるもの。増額分の内訳は橋梁工が約37億円、路体部軟弱地盤対策が約17億円、購入土が約10億円、橋台部地盤改良が約8億円となっている。
下流橋の橋長は919m、幅員は13m。詳細調査の結果、洗掘の影響で新橋架橋部低水敷に直径10cm以上のれきが分布していることが判明。5径間連続合成板桁、4径間連続鋼板桁、3径間連続鋼床版箱桁、2径間連続鋼板桁の組み合わせとしていた上部形式のうち、5径間以外の部分を4径間連続鋼床版箱桁と4径間連続合成板桁に改めた。
下部はウオータージェット併用バイブロハンマー工法からガンパイル工法になり、基礎形式は鋼管矢板からケーソンに変更となる。上部工で約11億円、下部工で約17億円、仮設工で約9億円を増額した。
軟弱地盤対策は、用地買収後の2013年度に地質調査をした結果を受けて見直した。当初の想定より泥炭層の含水比が高く、範囲が広く、層厚も深い箇所があることが確認されたため、対策深度を約18mから約21mに変更。盛り土による家屋や現道への変位低減対策も追加した。
また整備に伴い必要となる土砂は、他事業で発生したものを受け入れることにしていたが、14年度の土質調査で流用土の土質に別途対策が必要と判明したことから、購入土に切り替える。
橋台部では、盛り土による橋台への側方変位の影響が発生することが分かり、対策として地盤改良を実施するとした。