北海道開発局が2015年度上半期(4―9月)に発注した工事は、前年度同期比22.7%減の約1985億円となった。2000億円を下回るのは11年度同期以来4年ぶり。第1四半期(4―6月)は19.2%減の約1643億円だったが、第2四半期(7―9月)は36%減の約342億円と減少幅が拡大している。
ことし1―3月に発注した翌債やゼロ国債と4月以降の工事を支払いベースで集計。工期が複数年度にわたる国債工事は15年度支出分を加えた。
第2四半期の発注額を部局別に見ると、小樽が27.8%増の約14億円、網走が20.1%増の約52億円、留萌が13.8%増の約20億円、室蘭が10.8%増の約52億円、稚内が4.6%増の約14億円と、5開建で増加した。一方、旭川(58.8%減、約31億円)、札幌(58.6%減、約55億円)、帯広(51%減、約31億円)、釧路(47%減、約50億円)、函館(35%減、約23億円)は大きく減少。発注量が多い札幌、旭川、帯広、釧路はほぼ半減して全体を押し下げた。
この結果、上半期は室蘭(10.2%増、約237億円)と網走(3.2%増、約207億円)を除いて大きく減少。帯広約131億円(54%減)、釧路約228億円(32.4%減)、稚内約63億円(28%減)、札幌約476億円(26.5%減)、旭川約302億円(24%減)、留萌約83億円(19.9%減)、小樽約90億円(14.2%減)、函館約169億円(10.8%減)となっている。
14年度開発事業費補正予算での開発局実施分はゼロ国債923億円、追加補正114億円(どちらも事業費)で、ゼロ国債は過去10年で最大規模となった。このため、2月から3月にかけて発注した補正関連工事は約760億円(前年度同期比4%減)となり、釧路、留萌、網走で2桁増を示すなど春先の発注が膨らんだ。
一方で、追加補正は前年度の2割程度にとどまったことから、4月以降の繰り越し分が大幅に減少。前年度の大型補正の反動減が続いている。