札幌開建が震災対策で豊平峡、定山渓2ダムへのアクセス強化を検討

2015年12月08日 19時10分

 札幌開建は、豊平峡ダム、定山渓ダムへのアクセス強化を検討している。震度5以上の地震が発生した場合も現地と往来する経路を確保することが目的。既存道路の崖崩れなどが発生しやすい箇所などの補強や、ヘリポート整備などの対策を視野に入れている。2015年度中に概略の事業規模と工事費を算出し、早ければ16年度は詳細設計へと進む。

 検討対象は、札幌市南区南32条西8丁目2の1にある同開建豊平川ダム統合管理事務所と両ダムサイトの管理支所を結ぶ、国道230号や道道小樽定山渓線、その他市道、林道。各ダム管理支所の職員が非番のときなどに素早く現地へ向かえるよう、環境を整えることを目的としている。

 11月5日から日本工営で業務を開始した。地震発生時に落石、崖崩れ、法崩れなどが発生する箇所などの現況評価を進め、アクセス手段を立案する。選択肢として脆弱(ぜいじゃく)箇所の補強、ヘリポートの整備、迂回ルート整備などを想定。それらの検討内容を比較検討し、アクセスの確実性、経済的な観点からの実現性などを考慮し概略を検討する。

 国土交通省の通達により、震度4以上の地震が発生した場合はダムの臨時点検が義務付けられていて、水漏れ、機械設備、電気設備などをチェックしなければならない。地震により道路が寸断されてダムでの洪水調整ができなくなると、下流河川で洪水被害が発生する恐れもある。

 同開建の担当者は「大規模災害への危機管理対応のため、ダム管理体制の向上に努めていく」と話している。


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