札幌市建設局は、2016年度中の開通を目指す主要道道西野真駒内清田線こばやし峠の盤渓北ノ沢トンネルを含む道路整備で、最終年度に工事費約23億円を投じる考えだ。11件の工事が集中するため、3件を15年度中に前倒し発注し、効率的に進ちょくを図る。まずは路盤改良1㌔と換気設備新設の2件を24日(開札1月14日)、坑口開削部道路新設を年明け1月6日(同19日)にそれぞれ一般競争公告。16年度に残る土木3件と設備系5件を発注する予定となっている。
前倒し分についてはこのほど、4定補正で6億4800万円を限度額設定した。土木2件はいずれもA1等級が対象。1件はトンネル内の路盤改良約1㌔、もう1件はトンネル坑口から道道と交差する北ノ沢山手線までの道路新設200mと、北の沢側の坑口に設置した延長が140mあるボックスカルバートの覆土。換気設備は、坑内に400m間隔で設置するジェットファン3基で、工場製作を経て夏ごろに据え付ける。
16年度の発注工事は、土木がトンネル内の舗装1600m、南区側坑口の切り替え部分に新設した北ノ沢二股橋前後の道路改良500m、中央区盤渓側坑口付近の現道切り替え約100mの3件。設備系が非常用防災設備などに伴う電気や機械合わせて5件を予定している。
盤渓北ノ沢トンネルは道幅が狭い上に急勾配や急カーブが続く現道を避けるため、山側へルートを切り替える一環で新設するもの。延長1612m、幅員10m、内空断面71m²で、トンネル前後の橋梁整備などを含む全体整備延長は約2800m、トンネル以外の幅員は13mとなる。
総事業費は約100億円で、うち総工費が約80億円。トンネル本体は14年11月にNATM工法で貫通した。
15年度は工事費約20億円を投じ、路盤改良や設備管路、中央区盤渓側の上盤渓橋、設備棟などの工事を進めている。
前倒し分を除いた16年度の工事費は約17億円。土木は16年度早々の発注を目指している。