北辰フーズが製造工場一新へ-初弾延べ2300m²に今春着工

2016年02月03日 19時14分

 ロート製薬の子会社で、夕張メロンゼリーなどを製造販売する北辰フーズ(江別市緑町西3丁目1の1、宮谷将徳社長)は、江別市内にある製造工場を建て替える。工事は3期に分けて実施する考えで、1期目は主力商品を製造する延べ約2300m²の工場を敷地内に建設する計画。設備増強により、介護者向けのケアフードの製造に着手するとともに、関西圏の販売を強化する構えだ。

 同社の工場は、旧雪印乳業から引き取ったもので、築40年以上が経過している。道内などを観光で訪れる訪日外国人の増加などを背景に、夕張メロンゼリーをはじめ土産関連商品の販売が好調なことから、施設機能の更新や販路拡大に向け、建て替えへの検討を始めた。

 江別市緑町西3丁目の敷地約9700坪にある既存施設は、延べ2800m²の製造工場に加え、延べ1300m²の作業所などで構成。1期工事は施設北側の空き地にフルーツゼリーなどを製造するS造、平屋一部2階の工場を新たに設ける。施工者は指名競争で選定する見通しで、今春にも着工し、2017年度の稼働を予定。

 2期目は既存施設の一部を解体し、その場所に商品を包装する出荷施設を計画。3期目は残った部分の解体を進め、原料の加工施設を設ける考えだ。宮谷社長は「現施設よりも規模は拡大する。工場の解体、建設を2年スパンで進めていければ」と話している。

 04年設立の同社は、夕張メロンゼリーのシャーベリアスシリーズを主力商品に、道産の食材にこだわった野菜、果物を加工した商品などを全国で販売。食材範囲を広げ青森県のリンゴや沖縄県のマンゴーなどを原料としたご当地限定のフルーツゼリーも手掛けている。

 こうした幅広いビジネス展開で、15年12月期の売り上げは前年同期の15億円から17億1000万円に増加。今後も3月26日の北海道新幹線開業に合わせ、新幹線車内限定のレアチーズケーキを販売するほか、本道と同様に観光客が増える大阪、京都を中心とした関西圏の販売も促進する。

 また、少子高齢化で介護施設が増えていることから、デザートに特化したケアフードの販売も検討。宮谷社長は「新工場で製造、販売を進め、需要が広まれば3期工事の中で製造工場の増築も考えていきたい」としている。


関連キーワード: 商業 建築

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

  • 古垣建設
  • web企画
  • 北海道水替事業協同組合

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (3,199)
おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,524)
ヒトデ由来成分でカラス対策 建設業界に鳥類忌避塗料...
2019年06月28日 (1,400)
交通体系整備を考える会、札幌外周高速道を構想
2023年06月20日 (1,384)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,356)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。