函館開建は、昨年10月に爆弾低気圧の影響で変位した、須築漁港(せたな町)の外西防波堤復旧に取り掛かる。高波の衝撃で港内側に押し込まれたケーソン1函を安定させた上で、変位箇所に水中コンクリートを打設し、上部・胸壁を仕上げて既存部分と一体化する計画。来週にも公告し、3月に開札する。
高波で変位したのは外西防波堤の堤頭部から3函目(長さ15m、幅13m、高さ8・5m)。港内側に約12m押し込まれ、マウンドの捨て石も崩れ傾いた状態となった。その両側のケーソンにも若干のずれが生じているものの、機能上は問題ないと判断している。
復旧手法は、ずれたケーソンの位置はそのままにして、変位によって外海が入り込んでしまったスペース(長さ15m、幅12m、高さ8・5m、1530m³)に水中コンクリートを打設し、既存部分と一体化させて構造の安定化を図る。
周辺の消波、被覆ブロックをいったん撤去し、捨て石を投入してマウンドをならし、ケーソンの水平を確保。その後、変位箇所に水中コンクリート、上部・胸壁を打設する。ずれたケーソンに取り付けられた胸壁は撤去する。付随工事として、消波ブロックの製作・据え付けが出てくる可能性もある。
3月の開札を予定している本工事は一般土木A・B等級の区分で、規模は2億5000万―4億5000万円。工期は11カ月を見込んでいる。