阿寒国立公園内の景勝地であるオンネトーの南側を走る、足寄町の町道雌阿寒オンネトー線が近く道道昇格する。延長3㌔、幅員3・5mの砂利道だが、雌阿寒岳噴火時の避難路として広域的な整備が必要なため。2016年度に環境省や帯広建管、町などが必要な道路改良の内容を協議する。
雌阿寒オンネトー線は北側で道道オンネトー線、南側で道道モアショロ原野螺湾停線とそれぞれ接続する。オンネトーの観光や雌阿寒岳などの登山には、道道オンネトー線が利用されている。
14年の御嶽山噴火を受けて町は、雌阿寒岳が噴火した際の避難路を検討。国道241号の代替路として雌阿寒オンネトー線を道道に昇格させ、車道5・5m、路肩両側1・25mの全幅8mに拡幅舗装するよう環境省や道に要望した。
環境省の中央環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会は15年12月22日に阿寒国立公園事業の変更を答申し、整備が可能となった。道は雌阿寒オンネトー線をモアショロ原野螺湾停線の区域に変更する手続き中で、近く道道昇格が正式決定する。
整備の進め方などは今後、関係機関で協議する。
モアショロ原野螺湾停線で町道接続側の1・8㌔区間は、町道と同じ3・5mの未舗装だ。帯広建管は241号の代替路として同線全体で線形改良などを進めていることから、今回の道道昇格区間でも早期の事業化が見込まれる。