北海道開発局が2016年度に実施する直轄農業農村整備は全道で54地区、事業費の合計は前年度比1.2%減の約511億円となっている。新規は旭川と網走で各2地区、帯広と稚内で各1地区。札幌の国営かん排江別南幌地区と国営総合農地防災雨竜川下流で事業化前に構造物の調査・設計する全体実施設計を進める。
本道の直轄農業農村整備は、15年度補正予算で340億円が配分され、このうち200億円規模の予算が16年度に繰り越しになったとみられる。
このため、執行額は前年度より大幅に増える見通しだ。
事業別に見ると、国営かん排が30地区、事業費の総額は24.4%増の約325億円。札幌の道央用水3期地区、北海地区、旭川のふらの地区、室蘭の勇払東部2期地区、網走の兵村地区などで、農業水利施設の老朽化対策や機能強化するため事業費が大幅に増加している。
一方、国営農地再編整備は17地区に27.2%減となる約152億円。15年度に2地区、16年度に3地区と事業化して間もない地区が多く、配分額が伸びなかった。国営総合農地防災は7地区、27.8%減の約34億円を充てた。
事業化に向けて構造物の設計を進める全体実施設計には札幌の国営総合農地防災雨竜川下流地区に1億円、国営かん排江別南幌地区に9000万円の配分を決めた。雨竜川下流地区の全体実施設計は15年度に引き続き進めるもので、事業化間近とみられる。
新規6地区は、旭川開建の国営農地再編愛別地区と同大雪東川第一地区、帯広の国営かん排札内川地区、網走の国営かん排西網走地区と国営農地再編雄武丘陵地区、稚内の国営総合農地防災勇知地区。