旭川市は、新庁舎建設を2棟に分け、時期をずらして整備する考えを示した。2019年度の着工を見込む1棟目は延べ2万3000m²、時期未定の2棟目は7000m²を想定。建設場所は総合庁舎敷地内とし、第3庁舎敷地は駐車場として使う。隣接する旭川市民文化会館も一体整備する意向で、当面は修繕で延命策を図りながら、早ければ新庁舎1棟目が完成する21年度以降、建て替えに向けて動きだす計画だ。
3日に開いた旭川市議会の市庁舎整備調査特別委員会と、市民や有識者らが委員を務める旭川市庁舎整備検討審議会で提示。新庁舎建設の基本計画を本年度に策定するに当たり、議論のたたき台として骨子をまとめた。
規模は全体として3万m²だが、一度に建てると工期がタイトになり、地元企業の受注機会減少や、単年度当たりの財政負担が大きくなることが懸念されるため、2段階に分けた整備を打ち出した。1棟目は市民向けの窓口部門や議会、災害対応などの機能を備えた2万3000m²を想定している。
文化会館と一体整備することから、総合庁舎と第3庁舎、7条地下駐車場は解体撤去する見通し。新庁舎1、2棟は現在の中庭部分に設け、新しい文化会館は総合庁舎跡に移設。旧文化会館と第3庁舎の跡地には駐車場を設ける。
19年度に新庁舎1棟目に着工し、工期30カ月で完成。その後、第3庁舎を6カ月、総合庁舎を9カ月、7条駐車場を11カ月かけて解体する。
新文化会館の整備スケジュールは未定だが、完成後、旧文化会館を解体し、新庁舎2棟目を建設する。これにより文化会館は工事に伴う長期休館を避けられ、年間7000万円程度の施設使用収入への影響を抑えられる。
設計や外構整備の費用を含む事業費は、新庁舎1棟目建設に98億9000万円、第3庁舎撤去に4億4000万円、現庁舎撤去に5億8000万円、7条駐車場撤去に9億1000万円、新庁舎2棟目建設に29億4000万円を見込む。